
近年スマホアプリがどんどん普及されてきて英語学習関連のアプリもたくさん見かけるようになりました。
僕が最初にゲーム感覚で始めたTOEICの勉強法は、今では誰も使っていないであろう任天堂DSのTOEIC学習ソフトでした。ゲーム感覚でクイズを解いているような気分で勉強すると、多少は楽しさも出てくるので暇つぶしにやってはいたのですが、少しづつ成長していくにつれて「これは早めに卒業した方が良いかも」と思うようになりました。
ではなぜ僕がTOEICをスマホアプリで勉強することに否定的なのか、の順を追って説明したいと思います。
TOEIC 860点以上の人でも最後まで問題を解くのは難しい
経験者はすでにお分かりだと思いますが、TOEICは時間との勝負です。
高得点取れるからと言って問題を全部読んでいるわけではありません。
簡単に言えば、4択問題で他の3つが明らかに違かったら文章や単語も見ずにすでに解答を塗りつぶします。
他の記事でも書きましたが、TOEICで高得点狙うには、(特にPART 7では)一瞬で問題のテーマとそれに対する傾向を想像しなければなりません。
そんな、時間との勝負であるTOEICにスマホアプリは不向きであると僕は考えています。
それはなぜか。
関連記事: TOEIC で高得点の人は、問題すべてを聞いてないし読んでもいない
スマホアプリの弊害はスマホのスクリーン画面にある
まずリスニングパートから。
LISTENING PART 1 3 4 で少なからず影響がでます。
素早く問題を解ける高得点を狙える人たちは、問題を聞いている途中に答えを導き出せていることがほとんどです。その場合、早速次の問題の解答の4択を読みながらある程度答えを(PART 1 なら画像を見て)予測します。
リスニングパートでの高得点者は問題を常に先回りすることにより得点を稼いでいます。
ということは、問題を聞きながら次の問題も目を通しておく作業が高得点を取るカギとなります。
例えばこのPART3の32,33,34の問題の会話が流れている最中に答えが一つづつわかりマークシートを塗りつぶしていきます。そうすると音声が解答の32,33,34を読み上げる頃には次の問題の準備ができます。
次の問題35,36,37の会話を聞く前にさらっと読むことができるので、なんとなく会話のテーマがわかる気がしますよね。この場合だと男女の会話でビジネスに関することだろうな~、とか。もちろん外れることもありますが。
細かいことかもしれませんがスマホアプリでそれをできない、とは言いませんが1分1秒が重要なTOEICではスマホの小さな画面ではそれが不向きなのです。スクロールする作業やスクロールすることによる文字のブレ、指で隠れてしまう時間、行ったり来たりする作業はTOEIC本番では本来必要ない時間であり、高得点を狙うには、かなり集中力を途切れさせる原因になると僕は考えています。
実力の差がはっきり出るPART 7
そして、スマホアプリによる弊害が一番出るのがPART 7 です。
TOEICで高得点を狙うならこのPART 7 はかなり重要で、一番難しく実力がはっきり出る部分になります。
理想の勉強法はこの状態から始めることで、問題から答えまで全てを見渡すことができます。
できる人はここで、ほんの数秒~数十秒さらっと目を通して問題のテーマを把握します。
あくまでも読んでいるわけではなくて雰囲気を掴むという感覚なのですが、これが意外と重要で、ある程度テーマが絞れている状態から読み始めるのと、まっさらな状態から読み始めるのとでは全く違います。
私たち日本人は、当たり前ですが日本語が堪能です。例えばポスターやチラシなどを見ても(あえて読むではなく)、無意識の状態で重要な言葉をピックアップしています。不思議なことに全部を理解することはできなくても一瞬で大事な部分を記憶することができるのです。これは文章の流れであったり広告なら配置であったり、ある程度予測できるからです。
Typoglycemiaという単語を構成する文字を並べ替えても、最初と最後の文字が合っていれば読めてしまう現象も似ていますね。
以下引用
こんちには みさなん おんげき ですか?わしたは げんき です。
このぶんょしう はいりぎす のケブンッリジ だがいく のけゅきんう の けっか
にんんげ は もじ を にしんき する とき そのさしいょ と さいご のもさじえ あいてっれば
じばんゅん は めくちちゃゃ でもちんゃと よめる というけゅきんう にもづいとて
わざと もじのじんばゅん をいかれえて あまりす。
どでうす? ちんゃと よゃちめう でしょ?
じっくり読むよりさらっと読んだ方がすんなり入ってきますよね。
もちろんTOEICで誤字脱字はいけませんが、文章の流れは必ずあります。その雰囲気を掴むためにも、全体を見て把握することが高得点獲得するには必要になります。
スマホで上の画像のような見開き2ページ、A3サイズを表示することは不可能ですよね。
そして時間が勝負の200問あるTOEICにおいて、スクロールして行ったり来たりする時間が死活問題であると。
と言う理由により、TOEICで高得点を狙う人たちにはスマホアプリでの勉強法はおすすめしない、という記事でした。
ちなみに500 600点くらいの目標で最後まで解けなくていい人たちは、ゆっくり勉強できるので悪くはないと思います。
ゆっくりしっかり問題を解いていっていつも時間切れで600点くらいから抜け出せない友人の経験をもとに記事にしました。お役に立てたら幸いです。
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